南 博 HIROSHI MINAMIのブログ

森羅万象/禁煙日記

禁煙日記4

 

禁煙日記

パスワードをすぐに忘れます。必ず手帳にメモを残すようにしているのですが、なんやかんや活動をしている内に、パスワードの数がどんどんと増えて、そのメモしたパスワード自体が、どこの何を指すのかが分からなくなってしまうのです。今使っているこのMac Book Air なる代物の中にもいくつかのパスワードが潜んでいるのですが、自らそれを探し出す手立てさえ、すぐに忘れてしまいます。機械音痴ここに極まれり。

こういう機械類はいじくっている内に何とかなるもののようですが、機械用語がこの機械の理解を邪魔するのです。ユーティリティ−、ラン、インストールなどの用語を元々の単語の意味で考えてしまうので、融通が利きません。私はアメリカ留学前に、英語が得意ではなかったので、辞書の単語を片っ端から丸暗記して彼の国に旅立ったのです。文法もあまりよく分かっていなかったので、ターザン英語で乗り切ろうという想いがありました。また、当時の辞書にはコンピューター用語など有る筈もなく、私の脳内では、未だに、ユーティリティーとは、公共事業、公益のことを意味し、公共事業がなぜ機械の中に入っているのかがどこか理解できないのです。インストールという単語もしかりで、これは家具などを「設置」する、業務などに「就任」するという意味で、なぜ機械の中に何物かを「設置」することができるのかがどうしてもピンときません。そして、この機械の中に誰が、どういう成り行きで「就任」できるのかが皆目見当がつかず、私の頭はいつも混乱してしまうのです。そういう時に、いつもお世話になるのが、また用語が出てきませんが、マックサポート何とかに電話をし、助けを求めることです。そのサポートの方々の、なんと忍耐強いことよ。私のようなド機械オンチの言うことを、懇切丁寧な言葉で常に対応し、上だ下だ青いボタンだ矢印だ、などと言っている私のような者に対してさえ、決して横柄な態度をとりません。サポートなんとかの方々をご尊敬申し上げております。

「ミナミ様〜、ミナミ様〜、ではまずお電話番号から、万が一お話の途中切れてしまってはいけませんので」から始まり、「画面共有をお勧めします。ああ、繋がった。良かったです。云々、、、」から問題提起となるのですが、私の見たこともないこの機械の裏の裏まで探り当て、ここのボタンをクリック云々と、懇切丁寧に教えて頂ける。またそれが二時間にも及ぶ問題の時もあるのですが、そういう場合でさえ、サポートなんとかの方々は画面の裏にある何か細々としたマークの中の、また更にその中の細々とした恐ろしい数の情報、数列、訳の分からないアルファベット記号、等々を撚り合わせて、的確に問題を探り当て、しかも態度がぶれません。

最初に彼等に伝えなければならないのはシリアルナンバーというもので、ここでも私はひっかかる。何にひっかかるのか。こんなことを書くこと自体僭越かもしれませんが、シリアルナンバーという発音は、私にとって、Cereal,シリアル、つまりコーンフレークだとか、彼の国の、言っては悪いが舌の終わった人々の朝食のことを意味するのです。正しくはセエィリアル・ナンバー(Serial number)なのではないだろうか。シリアルナンバー?コーンフレークの番号ってなんだろう、と分かっていながらいつも別の反応をしてしまうのです。そしていつもの儀式として、件の「シリアルナンバー」を、相手に分かりやすいように、キャンディーのC,ジャイアンツのG,などと単語のアルファベットで伝えています。ですが、こんなことを書くこと自体僭越なのですが、いつだったか、アルファベットの説明の折、ホーランドのH(Holland)と言ったら、「お客様〜、そのホーランドというのはどこの国の事ですか」と逆に問いかけられ、少しびっくりました。こんなに頭のいい人達が、Hollandをオランダと言わなければ分からないんだ、、、、。

所詮、ドーはドーナツーのドー、レーはレモンのレー、と子供の頃に歌わせる国だなと思いました。そして知らず知らずのうちに、カタカナ英語が身についてしまう我が民族の悲劇です。私もその被害者だった。兎に角、レはイタリア語で、綴りはReである。英語のレモンはRではない。Lemonである。だから、レーはレモンのレ−、ではない。歌詞がおかしい。間違っている。であるから、あの歌は即刻子供達に歌わせないようにした方が良い。語学学習の妨げになる。子供に良い影響は少なくとも与えない。

私は、この機械で、ワードで文章を書くこと、メールを送ることしかできず、シフトボタンがどうのこうのとなると、無意識、意識を問わず、その埒外です。何かとんでもないことが起きそうで、追々とそれらのボタンに手を触れることができません。また最近知ったのですが、また名称を忘れましたが、どうもI phone6を持っていれば、ルーターでしたか、あれを使わずしてWIFIに繋げられるということを最近になって知りました。テザリング、と称するようで、目に見えない鎖につながれることになるのですが、ではなぜ何とかモバイルだの何だの、昔のスパイ映画に出てくるような長方形の変な小型機械を販売するのか。必要ないではありませんか。月々払っていた何とか料金を返せと言いたい。そしてあの複雑な料金支払い体系もどうにかしろと言いたい。もうこうなってくると情報戦であることがはっきりと分かってきます。皆でワイワイ、ワイファイワイファイと騒ぐものですから、何のことだろうと思い、調べてみましたら、「Wireless Fidelity」の略であることが分かり、私の中では、これを訳せば、「線無き貞節」となります。戦前B級白黒映画のシュール版と言われてもおかしくない語感です。無線に貞節を守ると解釈しても更にシュールです。そもそも初手から、無線をどのような心情で愛することができるのか?

とにかくこのままでは旧世代の置いてけぼりのド機械音痴のままになります。ついていけません。

今日は禁煙外来の日です。

 

南 博 website

minamihiroshi.com